
ビールが美味しく感じるようになった理由 〜大人になるほど人生は面白くなる〜
■ かつてはよくわからなかった「ビールの旨さ」
20代の頃、正直言ってビールってあんまり美味しいと思わなかった。
人と飲みに行けば当然のように「とりあえず生!」になるけれど、
内心では「苦いし、別にうまくないな…」くらいの感覚だった。
みんなでワイワイ盛り上がるためのアイテムみたいなもので、
味わって飲むようなものじゃなかったんですよね。
でも、社会人になっていくうちに、ふと気づく瞬間が訪れました。
■ 仕事終わりの一杯は格別だった
仕事を終えてクタクタになった体に流し込む一杯のビール。
同僚や上司と交わす「お疲れさま」という言葉と共に飲むあの瞬間。
「あれ? ビールって、こんなに旨かったっけ?」
そう思うようになったのです。
ただの苦い飲み物だったビールが、
解放感や安心感、達成感と結びつき、「最高の一杯」に変わった瞬間でした。
■ 味覚の変化だけではない「経験の力」
もちろん、よく言われるように、年齢とともに味覚が変わるという説もあります。
舌が少し鈍くなり、苦味を受け入れやすくなる…という話です。
でも私は、それだけじゃないと感じています。
ビールの旨さがわかるようになった本当の理由は、
経験と心の変化にあるのではないでしょうか。
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仕事終わりの解放感
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仲間と共有する安心感
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疲れた体にスッと染みる爽快さ
これらが組み合わさることで、ビールの味は全く違ったものになったのです。
■ 人生も同じ。経験が見方を変える
このことは、ビールだけの話ではありません。
人生そのものでも、同じことが言えると思います。
私たちはつい、物事を「良い・悪い」「好き・嫌い」で単純に判断しがちです。
でも、経験を重ね、心に余裕が生まれてくると、見え方はどんどん変わっていく。
かつて理解できなかった人の言葉が、今ならわかる。
嫌いだったものが、今は好きになっている。
大人になることで、世界の景色そのものが豊かになっていく。
私は今、それを実感しています。
■ 表現者たちも歌ってきた「大人になる楽しさ」
この感覚は、昔から多くの人たちが語ってきたことでもあります。
例えば、20代の頃に本屋で立ち読みした千原ジュニアさんの本(すいません、タイトルも忘れたし、しかも買ってないです笑)に、こんな言葉がありました。
「子どもの頃より、今の方が楽しいし、大人になればもっと楽しくなる。」
この一言は、妙に心に残っています。
そしてもうひとつ印象的なのが、エレファントカシマシの宮本浩次さんの歌詞です。
2007年にリリースされた「俺たちの明日」の中で、こう歌われています。
10代 憎しみと愛入り混じった目で世間を罵り
20代 悲しみを知って 目を背けたくて街をさまよい歩き
30代 愛する人のためのこの命だってことに ああ気づいたな
そう、大人になるというのは、嫌なことがなくなるわけでも、楽になるわけでもない。
だけど、そのぶんだけ人や物事を受け止める心が深くなる。
そしてその深みが、人生をどんどん面白くしていく。
昔から、こうやって多くの表現者たちが「大人になることで見える景色が変わる」というテーマを歌い続けてきたのだと思います。
■ 経験を重ねるほど、人生は味わい深くなる
今、私はこう思います。
若い頃は「大人になるのは嫌だな」と思っていたけれど、
今ははっきりと言える。
大人になるほど、人生はどんどん面白くなる。
経験を重ねることで、人や出来事に優しくなれるし、
ビールの苦味さえ旨味に変わるように、
人生の苦味もまた、深い味わいへと変わっていく。
だからこそ、若い人たちには伝えたい。
大人になるって、案外楽しいぞ。
今日のビールを片手に、そんなことをしみじみ思う夜です🍺
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